ゲームは悪者?それとも味方?
2025.03.26

子どもの「ゲーム中毒」にどう向き合うか
こんにちは。METKIDSクリニック春日部です。
当院では、小児の体と心の健康をトータルにサポートする診療を行っております。
最近、保護者の皆さんからよくご相談いただくのが「ゲームのやりすぎが心配」という声です。
「うちの子、ゲームばっかりで…」「イライラしてゲームをやめない」そんな悩みを抱えていませんか?
今回は、“子どものゲーム依存(ゲーム中毒)”について、医学的視点もふまえながら、保護者の方に知っていただきたいポイントをまとめました。
目次
- 「ゲーム中毒」って本当にあるの?
- 子どもがゲームにハマる理由とは
- ゲームが子どもに与える影響
- 親ができる「上手な向き合い方」
- METKIDSクリニックのサポート体制
1. 「ゲーム中毒」って本当にあるの?
近年、世界保健機関(WHO)は「ゲーム障害(Gaming Disorder)」を精神疾患の一種として正式に認定しました。
これは、ゲームに没頭するあまり日常生活に支障をきたす状態を指します。
子どもに限らず、大人でも見られますが、特に子どもの場合は自己コントロール力が未発達なため、依存に陥りやすい傾向があります。
2. 子どもがゲームにハマる理由とは
子どもがゲームに夢中になる背景には、さまざまな理由があります。
- 達成感や報酬が得られやすい
→ ゲームはすぐに「クリア」や「レベルアップ」といった結果が出るので、成功体験が得やすい。 - 現実逃避
→ 学校生活や家庭環境でのストレスから逃げる手段としてゲームに没頭することも。 - 友達との共通の話題
→ ゲームがコミュニケーションツールとなっており、やっていないと仲間外れにされることも。 - 脳内のドーパミン分泌
→ ゲーム中には快楽物質であるドーパミンが出やすく、それが「やめられない」原因になります。
3. ゲームが子どもに与える影響
ゲームはすべてが悪いわけではありませんが、長時間・無制限にプレイすると、以下のようなリスクがあります。
- 睡眠障害:夜遅くまでゲームをして眠れなくなる
- 学力低下:宿題や勉強を後回しにしてしまう
- イライラ・攻撃的になる:刺激の強いゲームや長時間プレイによる情緒不安定
- 家族とのトラブル:やめるように言われて癇癪を起こす、暴言を吐く
- 孤立:リアルな人間関係よりもオンライン上の世界に依存してしまう
一方で、適切なルールのもとで行えば、判断力や問題解決力、集中力を高める要素もあります。
4. 親ができる「上手な向き合い方」
「やめなさい!」と怒っても、逆効果になることが多いのがゲームとの向き合い方。以下のような工夫が効果的です。
✅ ルールを“話し合って”決める
→ 親が一方的に決めるのではなく、子どもと一緒に「1日30分」「宿題が終わってから」などルールを作ると納得感が生まれます。
✅ 時間を“見える化”する
→ タイマーやゲーム時間管理アプリを使って、目に見える形で時間を意識させることが有効です。
✅ ゲーム以外の楽しみを見つける
→ 外遊びや習い事、家族でのレクリエーションなど、リアルな経験を豊かにしてあげましょう。
✅ 共感を忘れない
→ いきなり怒るのではなく、「やりたい気持ちはわかるよ」と一度共感を示すと、子どもも素直になりやすいです。
✅ 時には“親子で一緒に”プレイ
→ どんなゲームをしているのか一緒に体験することで、子どもの世界を理解しやすくなります。
5. METKIDSクリニックのサポート体制
METKIDSクリニック春日部では、お子さんの心身の健康について幅広くサポートしています。
- ゲーム依存や行動の変化についてのご相談
- 必要に応じた心理士・専門機関のご紹介
- 保護者の方への育児アドバイス
「このままで大丈夫かな?」
「もしかして依存…?」
そんな小さな不安でも構いません。
気になることがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
ゲームは子どもにとって楽しく、時には学びのある素晴らしいツールです。
でも、使い方を誤ると、心や体に悪影響を及ぼすことも。
大切なのは「禁止する」ことではなく、「うまく付き合う方法を一緒に考える」ことです。
METKIDSクリニック春日部は、地域のご家庭とともに、子どもたちの健やかな成長をサポートしてまいります。
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