「うちの子、ゲームばかり…」と悩むお母さんへ
2025.03.31

子どものゲーム依存症状とその向き合い方【METKIDS新百合ヶ丘】
1. はじめに:その「心配」、とても大切です
「気づいたら毎日何時間もゲームをしている」
「声をかけても無視、やめさせようとすると怒る」
「もしかして“ゲーム中毒”なのでは…?」
お子さんがゲームに夢中になっている様子を見て、不安や焦りを感じたことはありませんか?
特に小学生〜中学生の時期は、スマホやタブレット、オンラインゲームとの距離が一気に縮まるタイミング。周りの子もみんなやっているから…と見守っていたけれど、「うちの子、ちょっと違うかも」と感じる瞬間があるかもしれません。
ゲーム依存は、ただの“遊びすぎ”ではなく、脳や発達の特性が関係していることもあります。
そして、その背景には、もしかすると発達障害や心のSOSが隠れている場合も。
METKIDS新百合ヶ丘では、「ゲームをやめさせる」ことが目的ではなく、「どうしたらその子らしく過ごせるか」を大切にしながら、親子で一緒に考えていける場所です。
2. 「ゲーム中毒」ってどんな状態?

ゲーム依存(正式には「ゲーム障害」)は、2019年にWHO(世界保健機関)が「病気」として認定した、れっきとした精神疾患のひとつです。
【ゲーム依存の主な特徴】
- ゲームをする時間や頻度を自分でコントロールできない
- ゲームが生活の最優先になり、日常生活が乱れる
- 学校・家庭・友人関係に悪影響が出ている
- それでもゲームを続けてしまう
たとえば、以下のような様子が見られたら注意が必要です。
- 夜更かしや昼夜逆転が続いている
- 学校に行きたがらない
- 友だちと遊ばなくなった
- 食事中や外出先でもスマホゲームを手放さない
- ゲームを制限すると極端に不機嫌・暴力的になる
もちろん、すべてがすぐに「依存」と判断されるわけではありません。
でも、「ちょっと様子がおかしいかも」「親の言うことがまったく届かない」と感じたときは、早めの相談が安心につながります。
3. なぜ子どもはゲームにハマりやすいの?
子どもがゲームに夢中になるのは、「意志が弱いから」ではありません。むしろ、子どもの脳の発達段階や特性が関係しています。
子どもの脳は報酬に敏感
ゲームでは、敵を倒したり、レベルアップしたり、達成感を感じる場面がたくさんあります。これによって脳内の「ドーパミン」という快楽物質が分泌され、「もっとやりたい!」という気持ちが強くなります。
自己コントロール機能はまだ未熟
子どもは「楽しいことを続けたい」「嫌なことは避けたい」という本能的な行動が優先されがちです。
“やりすぎを止めるブレーキ”が効きにくいため、大人が思う以上にのめり込みやすくなります。
背景に発達特性があることも
特に、以下のようなお子さんはゲームに依存しやすい傾向があります。
- ASD(自閉スペクトラム症):ルールやパターンが明確なゲームに安心感を感じやすい
- ADHD(注意欠如・多動症):現実では集中が続きにくい分、ゲームのテンポが心地よい
- 不登校や人間関係の悩み:現実のストレスから逃げ込む“安全な居場所”としてゲームを使っていることも
ゲームは「悪」ではありませんが、バランスが崩れたとき、心や発達のサインとして表れることがあるのです。
4. 家庭でできる関わり方と工夫
① ルールは一方的に決めない
「1日30分!」「〇時まで!」などのルールも、押しつけると反発につながりがちです。
お子さんと一緒に「どうしたら気持ちよく使えるか?」を話し合って決めるのがポイントです。
② 「時間」ではなく「内容」に注目する
ただの娯楽なのか?誰かと協力して達成するゲームなのか?
時間だけでなく、「どういう遊び方をしているのか」にも目を向けてあげましょう。
③ ゲーム以外の“楽しい”を増やす
スポーツ、自然体験、趣味、家族の時間など、ゲーム以外でも心が満たされる経験を意識的に増やしていくことが、自然な切り替えにつながります。
④ 叱るより「気づき」を共有する
「またゲームばっかり!」と叱るのではなく、
「最近、朝起きるのがつらそうだけど大丈夫?」「学校で困ってない?」など、ゲーム以外の背景にある“気持ち”に寄り添う声かけが大切です。
5. いつ相談すればいい?受診の目安とは
以下のような状態が2週間以上続いている場合は、一度専門機関にご相談ください。
- ゲームを止めようとしても怒りや暴力が出る
- ゲーム以外の活動への興味をほとんど示さない
- 睡眠・食事・学校生活に支障が出ている
- 家庭内での会話や信頼関係が崩れている
METKIDS新百合ヶ丘の診療では
- お子さんの様子の聞き取り
- 発達特性の有無の確認(必要に応じて検査)
- ゲームとの付き合い方のアドバイス
- ご家族の対応への具体的な支援
を通して、お子さんとご家族に合ったサポートを行います。
「ゲームをやめさせる」ことがゴールではなく、「どうやって自分らしい日常を取り戻すか」を一緒に考えていきます。
6. よくある質問Q&A
Q:ゲーム依存って治りますか?
A:完全にゼロにすることよりも、「付き合い方」を整えることで改善が期待できます。環境調整と本人の気づきのサポートが重要です。
Q:スマホやタブレットを取り上げてもいいですか?
A:一方的に取り上げると逆効果になることが多いです。子どもと話し合いながらルールを作ることが大切です。
Q:親としてどう接すればいいのかわかりません…
A:よくある悩みです。親御さんだけのご相談も可能ですので、まずは気持ちを整理するところから始めましょう。
7. 最後に:お子さんも、お母さんも大丈夫です
ゲームに夢中になる子どもたちは、「怠けている」わけでも、「悪い子」でもありません。
そして、心配するお母さん・お父さんも、十分に頑張っています。
だからこそ、ひとりで悩まないでください。
METKIDSクリニック新百合ヶ丘では、「困っている子ども」と「悩んでいる親御さん」の両方に寄り添いながら、現実的であたたかなサポートを心がけています。
「ちょっと聞いてみたいだけ」でも大歓迎です。
まずはLINEやお電話から、お気軽にご相談くださいね。
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