“じっとできない”のはなぜ?発達障害の子どもの背景にある理由
2025.05.07

こんにちは!神奈川県新百合ヶ丘にあるMETKIDSクリニック新百合ヶ丘です。今回は、「“じっとできない”のはなぜ?発達障害の子どもの背景にある理由」についてお話をしていきます。
お子さんが椅子にじっと座っていられない、授業中に動き回ってしまう、注意がそれてしまう…。そんな姿に「うちの子だけおかしいのでは?」と悩んだことはありませんか?でも、それは“わがまま”や“しつけ不足”ではないかもしれません。今回は、発達障害と「じっとできない」という行動の関係を、医学的な視点からわかりやすく解説します。
目次
- “じっとできない”はよくある悩み?
- 発達障害と「多動性」とは?
- 脳のしくみと子どもの行動の関係
- 周囲の理解が子どもの未来を変える
- 医療的なサポートでできること
- 最後に
- 🌱初診をご希望の方へ
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“じっとできない”はよくある悩み?
幼稚園や保育園、小学校の先生から「落ち着きがない」と言われたり、家庭内でも「集中できない」「すぐに席を立つ」といった行動が気になる保護者の方は少なくありません。実際、子どもの成長段階ではある程度の“そわそわ感”は自然なことです。しかし、日常生活に支障をきたすほどの落ち着きのなさが続く場合、それは“その子の性格”ではなく、発達の特性が影響していることがあります。
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発達障害と「多動性」とは?
発達障害の一つである「ADHD(注意欠如・多動症)」には、大きく分けて「不注意」「多動性・衝動性」という2つの特性が見られます。今回のテーマである“じっとできない”という行動は、多くの場合、この「多動性・衝動性」に関係しています。
たとえば、本人に悪気はなくても、体が自然と動いてしまう、周囲の刺激に反応してつい行動に移してしまうといったケースが見られます。これは本人の努力やしつけではどうにもならないことが多く、大人が「我慢しなさい」と言っても、脳の特性上それが難しいという背景があるのです。
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脳のしくみと子どもの行動の関係
「じっとしていられない」という行動には、脳の前頭葉と呼ばれる部分の働きが関係していると考えられています。前頭葉は、行動を制御したり、計画を立てたり、感情をコントロールする役割を担っています。
ADHDのお子さんは、この前頭葉の働きが十分に整っていない、あるいは神経伝達物質のバランスが一般の子と少し異なるため、思った通りに体の動きをコントロールしにくい状態になっています。このような状態で「静かにしなさい」と言われても、それは「呼吸を止めなさい」と言うのと同じくらい難しいことなのです。
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周囲の理解が子どもの未来を変える
子ども自身は「悪いことをしている」つもりはなくても、周囲から叱られることが増えると、自己肯定感が下がりやすくなります。「どうせまた怒られる」「自分はダメなんだ」と感じてしまうことで、二次的な問題(不登校、うつ傾向など)につながるケースも少なくありません。
だからこそ、周囲の大人が「どうしてこの子はこの行動をとるのか?」という背景に目を向けることが重要です。理解ある声かけや、子どもに合った環境設定ができれば、ぐんと落ち着くこともあります。
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医療的なサポートでできること
もし「これは性格の問題ではなさそう」と感じたら、早めに医療機関に相談することをおすすめします。METKIDSクリニック新百合ヶ丘では、お子さんの行動の背景にどのような特性があるかを丁寧に見ていきます。必要に応じて、発達検査や医師による診察を通して、個別に合った支援方法を提案します。
また、医療的なサポートは決して「病名をつけるため」ではありません。むしろ、「この子はこういう特性があるから、こうすれば伸びるんだ」という未来へのヒントを見つけるプロセスだと私たちは考えています。
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最後に
“じっとできない”という行動の裏には、子ども本人もコントロールしきれない背景があることがあります。それを「わがまま」「育て方の問題」ととらえるのではなく、「どんな特性があって、どう支援すればよいのか」という視点で見ることで、子どもも保護者もぐっと楽になります。
お子さんの行動に不安を感じたときは、一人で抱え込まず、専門の医療機関にご相談ください。きっと新しい視点と安心が得られるはずです。
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🌱初診をご希望の方へ
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そんなお気持ちを大切に、METKIDSクリニック新百合ヶ丘では初診のご予約を受け付けています。
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