“話がかみ合わない…”発達障害の子との会話のヒント
2025.05.09

こんにちは!神奈川県新百合ヶ丘にあるMETKIDSクリニック新百合ヶ丘です。今回は、「“話がかみ合わない…”発達障害の子との会話のヒント」についてお話をしていきます。日常の中で「え?なんでそうなるの?」と感じる場面が増えてきた…そんな親御さんへ向けた内容です。
目次
- 会話がかみ合わないと感じるのはなぜ?
- 発達障害の子が抱える“ことば”のとらえ方の違い
- どんな場面でズレが起こりやすいのか
- 家庭でできる会話の工夫
- 子どもの気持ちに寄り添うとはどういうことか
- 最後に
- 🌱初診をご希望の方へ
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会話がかみ合わないと感じるのはなぜ?
親子で会話をしているはずなのに、急に話の流れが逸れてしまったり、まるで違う意味で受け取られてしまう。そんな経験はありませんか?その原因のひとつに、「言葉の解釈の仕方」の違いがあります。特に発達障害のあるお子さんの場合、「文脈を読む」「相手の気持ちを推測する」といった能力に苦手さが見られることがあり、結果的に“かみ合わない会話”が生まれてしまうのです。
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発達障害の子が抱える“ことば”のとらえ方の違い
発達障害のお子さんは、言葉を「そのまま」「ストレート」にとらえる傾向があります。たとえば「ちょっと待っててね」と言われると、「ちょっとって何分?」と混乱したり、「怒ってないよ」と言われても表情が怖ければ「怒ってるじゃん」と思ってしまう。これは、言葉と表情、言葉と状況を結びつけるのが難しいためです。「空気を読む」といった曖昧なやりとりも苦手なことが多いため、日常会話にすれ違いが生まれやすくなります。
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どんな場面でズレが起こりやすいのか
発達障害のある子との会話でズレが生じやすい場面には特徴があります。まずは指示の場面。たとえば「ちゃんとしてね」という表現はとても曖昧で、何をどうすればよいのかわからないことがあります。また、たとえ親が優しい口調で伝えても、言葉の裏にある意図を読み取るのが苦手なお子さんには伝わらないこともあります。そして感情を含む会話、たとえば「悲しかったんだよね」と言われても、その感情がなぜ生まれたのかがピンとこない場合もあります。
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家庭でできる会話の工夫
では、どのように接すれば会話がスムーズになるのでしょうか。まずは「具体的に伝える」ことを意識してみましょう。「きちんと片づけて」ではなく、「おもちゃは箱に入れて」「本は棚に戻してね」と、行動の内容を具体的に言うだけで、理解しやすさがぐっと高まります。また、順番や時間の感覚を伝えるときは、視覚的に示すことも効果的です。タイマーやスケジュール表を使うと、お子さんが自分の中で順序立てて行動しやすくなります。
さらに、話しかけるタイミングにも配慮してみてください。テレビやゲームに夢中になっているときに声をかけても、注意が向かず話が通じません。「今は話しかけても伝わりにくいかも」と一呼吸置くことも、スムーズな会話には大切です。
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子どもの気持ちに寄り添うとはどういうことか
「話を理解してもらいたい」と思うのと同じように、「この子が何を思っているのか知りたい」と感じたことはありませんか?子どもの言動には、たとえそれがわかりにくくても、必ず理由があります。たとえば急に黙り込む、怒り出す、話をそらす――それはもしかすると「うまく伝えられない」「話が理解できていない」サインかもしれません。
そんなときは、無理に会話を続けようとせず、「わからなかったかな?」「説明がむずかしかったかな?」と声をかけてあげるだけで、子どもは“わかってもらえた”という安心感を覚えます。寄り添うとは、理解できるまで話すことではなく、理解しようとする姿勢そのものなのです。
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最後に
発達障害のあるお子さんとの会話では、どうしても“話がかみ合わない”と感じる場面が出てきます。でもそれは、親子の気持ちがすれ違っているのではなく、ことばの受け取り方に違いがあるからです。伝え方を少し変えるだけで、子どもがぐんと理解しやすくなることもあります。焦らず、ゆっくり、お互いの“伝えたい”と“わかりたい”を大切にしていきたいですね。
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🌱初診をご希望の方へ
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