“診断名がついたら人生が終わる”…は誤解です
2025.05.26

こんにちは!神奈川県新百合ヶ丘にあるMETKIDSクリニック新百合ヶ丘です。今回は、「“診断名がついたら人生が終わる”…は誤解です」についてお話をしていきます。
お子さんの発達に不安を感じているとき、診断を受けるかどうかで迷われる親御さんは少なくありません。「診断名がついたら、子どもの将来が決まってしまうのではないか」「レッテルを貼られてしまうのではないか」と、不安に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、こうした不安は誤解に基づいていることが多く、実際には診断は子どもの未来を閉ざすものではありません。むしろ、診断はその子らしい成長を支えるためのスタート地点となります。
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診断名がつくことへの不安
発達の気になるサインが見られたとき、親御さんが「うちの子、もしかして…」と感じるのは自然なことです。しかし、そこから一歩踏み出して診断を受けることに強い抵抗を感じる方も多くいらっしゃいます。その理由のひとつに、「診断名がついてしまうことで、子どもの可能性が狭まるのではないか」という心配があります。また、「将来の進学や就職に影響するのでは」「周囲から誤解されるのでは」といった漠然とした不安もあります。そうした気持ちはとても理解できますが、実際には診断は子どもを否定するものではなく、支援への扉を開くものなのです。
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診断の本当の意味
発達障害の診断とは、病気を見つけるためのものではなく、子どもの特性をより深く理解するための手がかりです。診断によって初めて、子どもがどういった特性を持っているのか、どのような関わり方が適しているのかが具体的に見えてきます。たとえば、自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症といった名前は、その子の行動や思考の傾向を整理し、よりよい育ちにつなげていくための地図のようなものです。診断は、子ども自身の「困っていること」を言語化し、周囲の大人がその子に合ったサポートを提供するためのスタート地点にすぎません。
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診断がもたらす支援と可能性
診断を受けることで、具体的な支援の道筋が見えてきます。たとえば、早期の療育につなげることで、子どもの特性に応じたアプローチが可能になります。社会性やコミュニケーション力など、成長の土台となる力を育む支援が受けられるようになります。また、教育現場でも診断があることで合理的配慮が受けられやすくなり、学校生活での困りごとに対して柔軟な対応が可能になります。さらに、診断がつくことで親御さん自身も子育ての方向性が明確になり、「うちの子にとって何が必要なのか」を具体的に考えやすくなるのです。診断はゴールではなく、その子にとって最適な支援と環境を考えるための出発点なのです。
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診断を前向きに捉えるために
診断を受けることを前向きに捉えるには、正しい情報に触れることが大切です。インターネットやSNSでは、診断名についての誤解や偏見が溢れていることもあります。だからこそ、専門的な知識を持つ医師や療育の専門家とじっくり話し合い、正しい理解を得ることが重要です。また、同じような立場の親御さんと話すことで、「自分だけではなかった」と気づくきっかけにもなります。特性があるということは、その子が“普通”ではないという意味ではありません。人は誰もが違った個性を持っています。その違いを受け入れ、その子に合った育ちを支えていくことこそが、私たち大人の役割だと考えています。
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最後に
「診断名がついたら人生が終わる」という言葉は、誤解に過ぎません。診断は、困りごとの原因を知るための入り口であり、その子らしさを尊重するための第一歩です。診断を通じて見えてくるのは、「こうすればもっと楽になる」「こうすればもっと笑顔になれる」という新たな視点です。親御さんが正しい知識と前向きな気持ちを持つことで、子どもも安心して自分らしく成長していけるはずです。もし不安や迷いがあったら、一人で抱え込まずに、専門家に相談してみてください。きっと何かが変わり始めるはずです。
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