【要注意】発達障害を見逃しやすい3つのパターン|新百合ヶ丘の医師が解説
2025.07.20

こんにちは!神奈川県新百合ヶ丘にあるMETKIDSクリニック新百合ヶ丘です。今回は、「【要注意】発達障害を見逃しやすい3つのパターン|新百合ヶ丘の医師が解説」についてお話をしていきます。
目次
- 「気づかないまま育つ」ことのリスク
- 見逃されやすいパターン①:おとなしくて手がかからない子
- 見逃されやすいパターン②:言葉が早くて頭が良さそうな子
- 見逃されやすいパターン③:家庭では問題ないけれど集団になると困る子
- 親御さんが抱きやすい誤解とその背景
- 医師として大切にしたい「困りごと」の視点
- 🌱初診をご希望の方へ
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「気づかないまま育つ」ことのリスク
発達障害は、見た目ではわかりにくく、性格や個性の一部ととらえられやすい特徴があります。そのため、保護者や周囲の大人が「ちょっと変わっているけれど、元気にしているし問題ない」と受け止めているうちに、本人が困りごとを抱えてしまうケースも少なくありません。特に就学以降、人との関わりや集団行動の中で不適応が強くなり、そこで初めて「実は発達の特性があったのでは」と振り返ることになるケースもあるのです。そうした“見逃されやすい子どもたち”の存在を、私たちはもっと丁寧に見ていく必要があります。
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見逃されやすいパターン①:おとなしくて手がかからない子
「うちの子は静かで、本当に手がかからないんです」とおっしゃる親御さんは多くいらっしゃいます。確かに、静かで大人しいお子さんは、周囲の大人から「育てやすい」と評価されやすく、保育園や幼稚園でも問題児とは見なされにくい傾向にあります。
しかし、実際には、人とのやり取りが苦手であったり、感情を表現するのが不得意であったりすることで、集団の中で孤立しやすく、心の内側にストレスを溜め込んでしまっている場合もあるのです。言葉での訴えが少ないために、大人が困りごとに気づきにくく、結果として“見逃される”という状況が起きてしまいます。
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見逃されやすいパターン②:言葉が早くて頭が良さそうな子
「ことばが早くて、知識も豊富。大人っぽい発言をする子だから、まさか発達に特性があるなんて思わなかった」と驚かれる親御さんもいらっしゃいます。実は、発達障害のあるお子さんの中には、特定の分野に非常に強い興味関心を持ち、それに関する知識をどんどん吸収するタイプの子がいます。
こうしたお子さんは、周囲の子どもよりも言葉の発達が早く、「優秀」「賢い」と評価されやすいのですが、実際には会話のキャッチボールが苦手であったり、自分の興味以外には反応を示さないといったコミュニケーションの特性を持っている場合があります。このギャップに気づかないまま、小学校に入ってから対人関係の難しさが目立ってくることも少なくありません。
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見逃されやすいパターン③:家庭では問題ないけれど集団になると困る子
家庭では落ち着いていて問題がないように見えても、園や学校など集団の場では困りごとが現れるというケースもあります。たとえば、家庭では時間を守れるのに、園では活動の切り替えが難しい。家では好きな遊びに集中できるのに、集団の中では落ち着きがない。このような“場面による違い”は、発達特性のあるお子さんに非常によく見られる現象です。
このタイプのお子さんの場合、保護者の方からは「うちでは特に問題ないのに…」という感覚があるため、園からのフィードバックに戸惑われることもあります。しかし、これは決して矛盾ではなく、家庭という安心できる環境では困りごとが表に出にくい、という特性の表れなのです。家庭と園とで“見えている姿”が違うこと自体が、発達の支援を考えるうえで大切な手がかりになります。
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親御さんが抱きやすい誤解とその背景
発達障害の兆候に気づきにくい理由として、親御さん自身の「まだ小さいからそのうちできるようになるだろう」という期待や、「うちの子に限ってそんなはずはない」という無意識の拒否感が関係していることがあります。これは決して親のせいではなく、ごく自然な防衛反応ともいえるものです。
また、インターネットや周囲の声から得た情報がかえって不安や混乱を招くこともあります。「男の子は遅いって聞くし」「うちの親も似たような性格だったから」といった“経験則”が、実は判断を遅らせてしまうこともあるのです。こうした誤解を少しずつほぐし、医学的な視点から冷静にお子さんの様子を見ていくことがとても大切です。
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医師として大切にしたい「困りごと」の視点
私たちMETKIDSクリニック新百合ヶ丘では、「診断名」よりも「目の前のお子さんがどんなことに困っているか」に注目しています。たとえ診断がつかなくても、園生活で困っていることがある、家庭で子育てが難しいと感じる場面があるのであれば、それ自体が支援の対象です。
早期に対応することで、子どもの自己肯定感を守り、保護者の不安も軽減されることが多くあります。「このままで大丈夫かな」と思った時点で、十分にご相談いただく価値があります。お子さんの小さな困りごとが、やがて大きな悩みに育ってしまわないように、私たちはいつでも寄り添っていきたいと考えています。
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まとめ
発達障害は、決して特別な存在ではなく、どの子にも可能性がある“特性のひとつ”です。見逃しやすいお子さんには共通する傾向がありますが、それは決して育て方や性格の問題ではありません。大切なのは、「少し違うかもしれない」という気づきを受け止め、それを一歩踏み出すきっかけに変えることです。
METKIDSクリニック新百合ヶ丘では、お子さんの発達や行動に不安を感じたときに、気軽に相談できる場を提供しています。診断よりも支援を大切に、安心できるステップを一緒に考えていきましょう。
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🌱初診をご希望の方へ
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そんなお気持ちを大切に、METKIDSクリニック新百合ヶ丘では初診のご予約を受け付けています。
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