発達障害の子がトイレトレーニングでつまずく理由と対策
2025.04.13

こんにちは!埼玉県新百合ヶ丘にあるMETKIDSクリニック新百合ヶ丘です。今回は、「発達障害の子がトイレトレーニングでつまずく理由と対策」についてお話をしていきます。少しでも保護者の方の不安が軽くなるヒントになればうれしいです。
目次
- 発達障害の子にとっての“トイレ”とは
- トイレトレーニングが難しい理由
- 成功への第一歩は「環境と心の準備」
- トイレへの“嫌悪感”を減らすためにできること
- 声かけのタイミングと工夫
- 他の子と比べなくていい理由
- 専門機関との連携も考えてみよう
- まとめ
- 🌱初診をご希望の方へ
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発達障害の子にとっての“トイレ”とは
トイレトレーニングは、子育ての中でも多くの親が悩むテーマの一つです。とくに発達障害のあるお子さんにとって、「トイレに行く」「排泄を伝える」「おむつからパンツに変える」といった一連の流れは、大人が思っている以上に難しいタスクの連続です。
私たちが当たり前のように行っている行動にも、実は「身体の感覚をキャッチする」「トイレまで移動する」「衣服を操作する」など、いくつものスキルが必要です。発達の特性によっては、これらのいずれか、あるいはすべてが難しく感じられる場合もあります。
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トイレトレーニングが難しい理由
発達障害のあるお子さんがトイレトレーニングにつまずく理由は、一つではありません。たとえば感覚過敏のある子は、おしりが濡れている感覚に気づきにくかったり、逆に便座の冷たさや流れる音が苦手だったりします。
また、言葉でのやりとりが難しい子の場合、「トイレに行きたい」という意思表示自体が難しかったり、言葉での説明が伝わりづらかったりすることもあります。さらに、生活の中での“見通し”が立ちにくい特性を持つ子は、「いつ」「どこで」トイレに行くのかが予測できず、不安や混乱につながることもあります。
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成功への第一歩は「環境と心の準備」
トイレトレーニングを始める前に、まず整えておきたいのが「環境」と「親の心の準備」です。トイレという空間が安心できる場所であること、そして大人が焦らずに関わる準備ができていることが、スムーズなスタートには欠かせません。
できれば、お子さんと一緒にトイレを見に行って、「ここがトイレだよ」「おしっこやうんちはここでするんだよ」と話しかけながら少しずつ慣れていきましょう。最初は“座るだけ”から始めても大丈夫です。成功体験が積み重なることで、子ども自身の自信や意欲にもつながります。
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トイレへの“嫌悪感”を減らすためにできること
中には、トイレに入るのを強く嫌がる子もいます。そうした場合は、無理に連れて行こうとせず、まずはトイレという場所に対する“怖い”“イヤだ”という気持ちを少しずつやわらげていくことが大切です。
たとえば、お気に入りのキャラクターのシールを貼ったり、扉を開けたまま安心できる状態で座ってみたりするのも一つの方法です。トイレに関する絵本を読み聞かせながら、「これはなんだろう?」と話題にすることで、興味をもたせることも効果的です。
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声かけのタイミングと工夫
トイレトレーニング中は、親の声かけがとても大切です。けれど、「今行こう!」「出るでしょ?」とプレッシャーをかけすぎると、かえって拒否につながることもあります。
おすすめなのは、“できたこと”に注目して声をかけるスタイルです。「トイレに行こうとしたね」「座れたね」など、小さな成功にも気づいてあげることで、子どもは「やってみようかな」という気持ちになります。
また、タイミングをパターン化するのも有効です。「朝起きたらトイレ」「ごはんの前にトイレ」といったルーティンを決めることで、お子さんの中にも見通しが立ちやすくなります。
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他の子と比べなくていい理由
発達障害のある子のトイレトレーニングは、一般的な年齢の目安よりも時間がかかることが珍しくありません。ですが、決して「遅れている」わけではなく、その子のペースでしか進まない、というだけのことです。
「◯歳だから」「保育園ではもうパンツの子ばかり」といった比較は、親子双方にプレッシャーを与えてしまいます。周囲と比べるよりも、「昨日より少し前向きになれた」「今日は泣かずに座れた」という、本人の変化に目を向けてあげることが、心の余裕にもつながります。
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専門機関との連携も考えてみよう
もしトイレトレーニングが長く続いていたり、親がどうしても疲れてしまっていたりする場合は、ひとりで抱え込まず、専門機関に相談するのも大切です。保健センターや発達支援センター、小児科や児童精神科など、それぞれの専門性からアドバイスがもらえることがあります。
METKIDSクリニック新百合ヶ丘でも、保護者の方の悩みを丁寧にお伺いしながら、お子さんの特性に合わせた対応を一緒に考えていくことができます。誰かに相談するだけで、気持ちが軽くなることもあるので、必要なときにはどうか遠慮せず頼ってください。
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まとめ
発達障害のあるお子さんのトイレトレーニングには、個別の特性に配慮したアプローチが必要です。感覚や言葉、見通しのつきにくさなど、子どもがつまずく背景には理由があります。それに気づき、一歩ずつ進めることで、親子ともに負担の少ないトイレトレーニングが可能になります。
焦らず、比べず、その子の“できるペース”を大切に。うまくいかない日も、親子の絆を育てる大切な時間です。METKIDSクリニック新百合ヶ丘では、そんな日々を支えるお手伝いができたらと思っています。
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🌱初診をご希望の方へ
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そんなお気持ちを大切に、METKIDSクリニック新百合ヶ丘では初診のご予約を受け付けています。
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