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選択性緘黙

選択性緘黙(場面緘黙)
とは何か?

選択性緘黙(場面緘黙)という言葉を耳にすることが多いですが、最新の診断基準であるDSM-5では、選択性緘黙という名称が使われています。
全緘黙とは異なり、特定の場面でのみ話せなくなる状態です。

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選択性緘黙の定義

選択性緘黙とは、家庭などの安心できる環境では普通に会話ができるにもかかわらず、特定の場所(例えば学校)で1か月以上話せなくなる疾患です。
この状態は、自分の意志で話さないのではなく、話す必要があると思っていても、体が思うように動かず固まってしまうことがあります。

発症する年齢とその経過

選択性緘黙は、主に5歳未満で見られることが多く、発症率は約500人に1人です。
年齢が上がるにつれて改善するケースもありますが、特に10歳までに改善しない場合、症状が慢性化し、成人になっても続くことがあります。
幼児期から学童期にかけて、幼稚園や保育園、小学校などで社会生活が始まると、周囲の人々が気づくことが多いです。
特に、教科書を声に出して読んだり、クラスで発言することが難しいために、言語習得が遅れることや、コミュニケーション能力の低下によって適切な評価を受けられない問題が発生することがあります。
授業を妨害するわけではないため、人見知りや恥ずかしがりなどの性格上の問題とされ、周囲が気づかずに放置されることもあります。

選択性緘黙の原因とは?

選択性緘黙の原因は、明確にはわかっていませんが、生物学的な要因として不安を感じやすい気質や、心理的・社会的な要因が複合して症状が現れると考えられています。
選択性緘黙に気づかれず、適切なサポートや治療を受けずに成長すると、人間関係に悪影響を及ぼし、不安障害やうつ病などを合併するケースも見られます。

選択性緘黙の主な症状

選択性緘黙の特徴的な症状として、特定の場面で話すことができないという状態があります。
家庭では普通に会話ができるのに対し、学校や職場など特定の場所では1か月以上話せなくなるのです。
この状態は、自分の意志で話さないと決めているのではなく、話す必要がある状況でも話すことができません。
選択性緘黙は不安が原因の一つであり、学校という環境は子どもにとって不安や緊張を強いられるため、選択性緘黙になりやすい場面とされています。

学校での症状

学校では、先生に当てられても発言できない、トイレに行きたいと言えない、教科書を音読できない、クラスメイトに返事ができない、体育の授業で体が動かせないといった症状が見られます。このような状態が続き、適切なサポートや治療が受けられない場合、全緘黙に進行したり、他の精神疾患を併発してしまう可能性もあります。

選択性緘黙の治療方法

早期の相談がカギ

選択性緘黙の症状が見られる場合、早期に園や学校の先生、スクールカウンセラー、専門の医師に相談することが重要です。
「性格の問題だから慣れれば大丈夫」と放置すると、子どもは苦しむことになり、症状が悪化してしまいます。早い段階でのサポートを受けることで、ほとんどの場合、改善が期待できます。

安心できる場所を増やす

選択性緘黙の子どもにとって、話しやすい環境や理解者を見つけ、その子に合ったサポートを考えることが重要です。
医師だけでなく、学校に理解者を増やし、周囲と協力して、安心できる環境を広げることが大切です。

スモールステップでの
アプローチ

不安な場所をいきなり安心な場所にするのは難しいため、不安が低い状況から少しずつ挑戦していくことが求められます。
最初は安心できる場所で友達と会い、その後、友達とゲームをしたり、簡単な返事をするなど、段階を踏んで少しずつハードルを上げていきます。
周囲ができることは、お子さまが少しずつできることを増やせるように環境を整え、楽しんでできる方法を考えることです。

薬物療法の併用

アメリカでは、SSRI(抗うつ薬)を用いて不安を軽減しながら、スモールステップと合わせた治療法が有効とされています。

お問い合わせ先

板橋区にあるハートライン東京クリニックでは、治療方法についてのご相談を随時受け付けています。
お困りの方は、まずはお気軽にご連絡ください。

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